当表装工房 季庵[2]では、掛け軸・和額・屏風などの表装[3]を承っております。
新作はもとより、古い物の修復など幅広く手掛けております。
そこで、みなさんご存知ですか?
掛け軸の表装の裏打ちの作業は大別して二種類あります。
古来からの糊を使った手作業による裏打ち[4]と熱処理によって接着する機械による裏打ち[4]です。
それぞれの方法には、長所・短所があります。
次にそれぞれの特徴をまとめました。
機械裏打ち[4] | 手作業裏打ち[4] |
省力化によるコストダウンが可能 | 手作業のためコストダウンは難しい。 |
乾燥の必要がないので短期で製作が可能 | 乾燥する時間がかかるので製作に日数がかかる。 |
一度接着すると剥がすのが困難なため仕立て直しができにくい。 | 水分を与えると簡単に剥離するので仕立て直しが容易にでき作品を傷めない。 |
接着成分が作品にしみ込むため作品を傷める。 |
※機械裏打ち[4]の場合でも稀に水で剥がせるものもありますが、経年変化・剥がした後に残る接着成分によるその後の表装[3]に及ぼす影響は未知数です。
以上の点を踏まえて、当表装工房 季庵[2]では、作品の保存という表装[3]の意味と作品の保護の立場より、裏打ち[4]などの表装[3]の作業は、すべて手作業で行い、材料なども吟味して使用しております。
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