今年は梅雨入りが例年より早かった(6月6日頃だった)こともあり、総裏用の仮張りの空きが無くなってしまいました。
というのも、湿度が高い時は、仕上げの作業ができないので、入梅時は総裏の状態で張り込んだままになるからなんです。
湿度が高い時に無理に仕上げた軸は、後に乾燥した時期になると引きつりが出て、掛け具合がとても悪くなってしまうので梅雨時に仕上げの作業をすることは、まずありません。
今回、仮張りがいっぱいになったことで、総裏の前までの作業はできますが、前口の軸を仕上げるまで、総裏を打つことができないので、梅雨明けまでは、風袋を作ったり、額とか屏風の作業が中心になります。