糊について
- ページ: 質問箱
- 投稿者: 青島左門
- 状態: 解決
- 投稿日: 2009-04-25 (土) 16:34:44
質問内容
このサイトを読ませてもらいとても勉強になっています。
和紙の切り絵を作りたいのですが、生麩糊は50年くらいで自然と剥がれてくると読んだことがあり、長い時間剥がれないためには膠の方がいいのだろうか?と思っているのですが、いかが思われますでしょうか?
また膠の場合、白い和紙なので、色がつくのを心配しています。
耐久性と色の透明性のバランスでどれくらいの濃度の膠がいいか、もしくは別の糊がいいのか(木工用ボンドも考えているのですがまだ使われて日が浅いのでどうなのだろうかと思っています)、なにか経験的なアドバイスなど頂ければうれしいです。
回答
- 青島左門 さん、こんにちは。
確かに生麩糊の場合、年数が経つにつれ接着力がなくなっていき、最終的には自然に剥がれてきます。掛軸などではこの性質を利用して、再表具の際に本紙を傷めることなく裏打ちを変えることができるのですが、それは糊の濃さによりかなり左右されます。硬めに炊いてほとんど水を加えない状態であれば、かなり長い年数もつと思われます。
一方、膠の場合、接着力の低下は、生麩糊に比べて極めて緩やかで長い年数接着力を保つことができ、掛軸の軸棒と軸先の接着に使われています。ただ、ご心配の通り独特の色がありますので、濃さによっては作品に障ることがあるかも知れません。
近代の接着剤にについては、きっといいものがあるだろうと思いますが、残念ながら経年変化がどのように起こるかは私にはよく分かりません。
答えとはなっていませんが、ご参考まで。 -- 表装工房 2009-04-27 (月) 10:55:47 - どうもありがとうございました。生麩糊での表装の直しは伊勢神宮の建て替えのようにとてもいい文化ですね。まず、膠を試してみて色が気になる場合に硬い生麩糊を使いたいと思いました。とても参考になりました。 -- 青島左門 2009-04-27 (月) 12:40:33
- お役にたてたようで、よかったです。
素敵な切り絵ができますよう。 -- 表装工房 2009-04-28 (火) 13:41:29
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初版日時: 2009-04-28 (火) 13:41:29
最終更新: 2009-04-28 (火) 13:41:29 (JST) (5686d) by web-master